在宅避難(自宅)
自宅に倒壊・焼損・浸水などの危険がなければ、住み慣れた自宅で過ごす 「在宅避難」が選択肢になります。プライバイシーが保たれ、ペットとも 一緒に過ごせるメリットがある一方、判断には注意が必要です。特に 1981年5月以前の「旧耐震基準」の建物は耐久性に不安があり、余震による 倒壊リスクを個人で正確に判断するのは容易ではありません。マンションでは 停電時にエレベーターが止まり、上層階への移動が困難になる点にも 注意しましょう。在宅避難を選ぶ場合は、水・食料・簡易トイレなど 数日〜1週間分の備蓄が前提になります。
車中泊避難
車中泊は、ペットとの同伴やプライバシー確保がしやすい一方、 最大の注意点は「エコノミークラス症候群(血栓症)」です。狭い車内で 長時間同じ姿勢でいると血流が悪くなり、血栓が肺に詰まる危険があります。 足を水平に伸ばせる環境を作る、こまめに車外に出て歩く、水分を しっかり摂る、着圧ソックスを使うといった対策が有効です。また、 夏の車内高温・冬の低体温症、換気不足による一酸化炭素中毒にも 注意が必要です。自治体が指定する車中泊スペース(トイレ等が 整備されている場所)があれば、そちらを優先しましょう。
親戚・知人宅への避難(縁故避難)
避難所より落ち着いて過ごせる可能性がある選択肢です。ただし、 災害が起きてから探すのではなく、平常時から避難先として頼れる 親戚・知人と相談し、了承を得ておくことが大切です。自宅を離れる際は、 家族や近所の人が避難先を把握できるよう、玄関などに避難先・連絡先を 記した張り紙を残しておくと、安否確認がスムーズになります。
ホテル・旅館への避難
内閣府はホテル・旅館を避難所として活用する取り組みを進めています。 ただし避難には原則として事前予約が必要で、台風接近時期などは 予約が集中し、希望通りに取れないこともあります。また、避難が 長期化する場合は仮設住宅等への移行が検討されることもあります。 ホテル・旅館のスタッフも被災者である可能性を忘れず、過度な 要求は控えるようにしましょう。
遠方への避難(広域避難)
自宅周辺の被害が大きく長期化が見込まれる場合、県外・遠方の親戚宅や 自治体が提供する広域避難先へ移動する選択肢もあります。行政手続き (罹災証明書の申請等)は避難元の自治体とのやり取りが必要になることが 多いため、避難先が決まったら早めに元の自治体へ連絡先を伝えておく ことが大切です。